購入したのは二キログラムのズワイガニ。ボイルされており、剥かれてこそはいないが切り目も入っているために食べるのに苦労はしないものを購入した。蟹は家族の大好物である。中でも次男坊は、一人で一キログラムをぺろりと平らげてしまうぐらいの好物であり、今回も購入したのは次男坊が欲しいと願ったからだった。届いた蟹は次男坊が封を開き、二肩は早速水の入れられた大きな鍋で煮られることになった。待ちきれないと言った様子の次男坊はその間にも五本もの脚をハサミで切り、グリルで焼く様子だった。
初日だけでも半分以上は消費したように思える。蟹がどうしようもなく大好物な次男坊はもちろん、長男や夫もハサミを片手にボイルや素焼きされて赤くなった蟹の脚にハサミを入れていた。切れ目が入っているためにそれほど食べることに苦労はしなかったようで、それぞれはほとんど会話もすることもなく、久し振りの蟹尽くしの食卓を楽しみ舌鼓を打っていた。二日目は残っていた蟹の半分を使い、味噌汁に入れた。蟹の脚はほぐさず、殻ごと味噌汁の中に入れるという豪快なものである。発案者はもちろん次男坊であり、「こうした方が美味しくなる……ような気がする」と言って味噌汁の中に蟹の足をそのまま入れたことが始まりである。我が家では蟹が届いた翌日の朝食の定番で、できれば足は身をほぐして入れて欲しいと好評だった。しかし味は格別である。朝食だけで味噌汁は品切れになるほどであり、またその夜も残った蟹の足でサラダを作り、結局のところは二日で二キログラムの蟹を食べ尽くしてしまった。家族には好評である。蟹好きの次男坊を筆頭に、四人がたった二日だけで二キログラムを食い尽くしてしまうのだから、今回の蟹も大成功だった。